楽観的日和見主義

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東芝期最後の傑作―「町を見下ろす丘」

町を見下ろす丘町を見下ろす丘
(2006/03/29)
エレファントカシマシ

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 エレファントカシマシの、東芝レーベルで出す最後のアルバムであり、紛れもない名作と言ってよいだろう。一見大人しいが、文語体の歌詞もあいまって聞けば聞くほどに味わい深いアルバム。
 頻出ワードは「どでかい何か」「素直に生きられりゃどんなにいいだろう」。ちなみにタイトルの「町を見下ろす丘」関連の歌詞は「11.なぜだか、俺は祈ってゐた。」「5.シグナル」に出てきている。
 この「シグナル」がすごく好きな曲。一見地味で印象が薄い曲なのだが、本当にぴったり来る状況になると涙ぐまずにはいられない、渋い名曲である。若い頃の勢いとは別に、歳を重ねないとわからないことというのは確かにあって、宮本氏自身がそういった歳の取り方をしていることに心より安堵する。
 印象的なフレーズ。
「あのころキミは もとめつづけ遠くばかりみてゐた。今はもう まよはずに行けるさ/悲しみの月日があらたな歴史のシグナル/いまからはじまる未来のあなたのシグナル」
 「キミ」=自分に置き換えてみた。
 確かに若い頃というのは理想を追い求め近くではなく遠くを目指してしまうものだなぁと感じる。居もしない架空の理想像や会ったこともない芸能人に思いを馳せてしまう。「こんなはずじゃない、本当の自分はもっと他にあるはず」という迷いは誰しもがもったことがあるのではないか。そういった日々というのは、程度の差こそあれ「悲しみの月日」であったのではないかと思う。だがその月日があったからこそ今の自分がいるわけで、辛かった日々を否定するのではなく、その味わった悲しみが大きな遺産となって、逆に道を照らしてくれる光となってくれるのだろう。「ココロに花を」もそうだが、心に花が咲くという表現がいいね。
 「1.地元のダンナ」も1曲目に相応しい、力強くてニヒルでかっこいい曲。かなり好き。「3.甘き絶望」は宮本氏がシングル候補にあげただけあって、馴染みやすいメロディの曲。なんだか色気がある。「4.すまねえ魂」はネガ歌詞。ここにあるこの自分が俺の全てだなんて思いたくはなかった~♪「7.人生の午後に」は気だるげ~で渋い曲。「9.流れ星のやうな人生」も代表曲の一つ。

 とにかく捨て曲がないです。心が研ぎ澄まされるような、渋い一枚。



今宵の月が満ち欠ける、町見下ろす丘に。
「どの道キミは、ひとりの男、心の花 咲かせる、人であれよ」と。
シグナル/エレファントカシマシ
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