楽観的日和見主義

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たかが満ち足りた世界で―「Sing」

SingSing
(2008/06/18)
GRAPEVINE

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 今更ですがディスクレビュー。発売してすぐに書かなかったのは、書かなかったのではなく書けなかったのです。正確に言えば、音と詞の複雑さを消化し切れなかったのです。個人的に前々作のderacineが神アルバム過ぎて、評価しづらかったというのもあります。
 ただ、バインが新しい領域へ足を踏み入れたのだということは明らかで、これからも進化が見られると思います。
 今回通して、最新なんですがどことなく初期を髣髴とさせる懐かしい印象を受けました。セッション曲が多く、作曲がGRAPEVINE名義になっている曲が目立ちます。そういう点でも、新境地のアルバムと言っていいんじゃないでしょうか。田中氏の声も年々進化してるしねー。歌い方から癖が抜けてきていて、かといって物足りないわけではなく、聴きやすくなってきています。

「01 sing」は美しいピアノから始まる、大人しめのしっとりした曲。
「03 Glare」シングル候補になっただけあっていい曲。「07 鏡」、いわゆる泣きメロ系。「08 女たち」、酒飲んで録ったらしい。けだるい感じ。最後ゴジラなんですけどw
「09 フラニーと同意」これ好きだなぁ。アップテンポでどこかチバっぽいです。モーサムそのまんまという意見もあるようですがどうなんだろ。田中氏によるとフラニーとは困ったちゃんの男友達をモデルにしたらしいですが…。タイトルは「フラニーとゾーイー」のパロディでしょう。
「10 スラップスティック」も不思議な曲調なんですが、結構サビがわかりやすくて好きな曲です。真面目に話したいのに茶化してしまう、逃げてしまうような心境を綴っています。

 今回はシングル曲多いですが、統一感という意味ではとてもまとまっていて、アンニュイで不思議な雰囲気が見事に一枚の盤に収まって作品になっている気がします。「超える」「ジュブナイル」などシングル曲がいい作用の仕方をしてて、アルバムの中の清涼剤的役割をしています。
 c/w曲だといまいち地味かなぁと思っていた「06 また始まるために」も、アルバム中だとなかなかいい。深いテーマを孕んだ曲だと思う。「世界のどこかでは喜びに溢れ/それは幻想かい/それは幻想かい」幻想=本当、と対になっているのが興味深い。
 歌詞が一旦わかりやすい方向に行って、また難解な方向に行っているので、どこか初期のような印象なのかなぁ。全体的にしっとりというか地味な落ち着いた曲が多いため、何回か聞かないと印象に残りにくいかも。ただ、クオリティや完成度は高いです。聴きこむと新たな解釈ができてくるアルバムでしょう。
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